2006-08-24

MLFi ‐ 金融商品を書くための関数型言語

前に調べて気になっていた言語についてメモしておきます。
その言語はMLFi(Modeling Language for Finance)。デリバティブなど複雑な金融商品を記述するためのプログラミング言語です。開発元のLexiFi社のページによると,Camlを拡張した関数型言語だそうです。

LexiFi: Structured Product Pricing and Processing

日本語の解説は以下の文書が分かりやすいです。

関数型言語による金融アプリケーション(PDFファイル)

この文書によるとMLFiは金融商品を簡潔に書くために作られたものらしいです。デリバティブのような複雑な金融商品は仕様書(目論見書?)も煩雑になりがちだけど,関数型言語を使えば幾つかの部品の組み合わせで表現できますよー,ということをMLFiの開発者たちは考えて実践したそうです。
実際,15個のコンビネータを定義してそれを組み合わせることで取り扱ってたデリバティブ商品はすべて書くことが出来たそうです(上記文書参照)。

MLFiはプログラミング言語なので,コンパイラによって意味的なチェックも出来ます。具体的にどう便利なのかは良く分からないけど,開発段階では金融商品の「バグ」も検出しやすくなるんでしょうか。


しっかし関数型言語って汎用性が高いっすねー。MLFiはLexiFi社の商品なので無料で試すことは出来ないけど,自分でも何かの金融商品を書いてみたいな。

もしMLFiのフリー版が出来たら,オープンソースで開発される金融商品も出てくるんじゃないでしょうか? 金融商品の開発って言ったら,バリバリに数学を使いこなす金融工学の専門家がやってるイメージだけど,オープンソース化されたらコードを読むことでノウハウが共有されて面白い金融商品もいっぱい出てくるかもしれない。

プログラマーが家を買うときは,住宅ローンを自分でプログラミングして銀行にホストしてもらったりしたら面白いな。さらにそれを銀行が別のお客さんに売ったら開発者にも収益が入るようにしたりして。


さらに詳しい情報はLexiFiサイトの以下のページが良いと思います。いろいろ文書がそろってます。

LexiFi: Resources






あんまり関係ないけど記念リンク。祝・伊藤博士!
ガウス賞:伊藤清京大名誉教授が受賞 金融工学確立を評価-話題:MSN毎日インタラクティブ


【追記:2011.03.04】
isologue - by 磯崎哲也事務所: オープンな法体系(SF小説風)
面白い思考実験

2006-08-23

プログラム言語 Ioをやってます

最近,Ioというプログラム言語で遊んでます。詳しくは公式ページを見てみれば分かるけど,Ioは言語仕様がすごーく小さくてなかなかキュートな言語です。

Ioは純粋なオブジェクト指向言語だそうです。ただしJavaScriptと同じくプロトタイプベースのオブジェクト指向なので,JavaやC++とはちょっと違う。GoFデザインパターンの"プロトタイプパターン"が言語仕様として組み込まれてるって感じなのかな?

「すべてがオブジェクト」という考え方のせいか,凄くシンプルです。なんとIoでは予約語が0個(!)です。このページで他の言語と比較しながら説明されてます(関係ないけどPerlって予約語が180近くあるのか)。さらにプログラムは文ではなく,「すべてが式」だそうです(LISPっぽい)。コルーチンとかいうものも組み込まれているみたいだけど,良く分かりません(スレッドを書きやすくする仕掛け?)。

あと何故かソース管理にdarcsを使っているのがマニアックで良いですね(笑

なんだかいろんな要素が上手く省略されててバランスが良いなーと思いました。オブジェクト指向言語をやったことがある人なら,Ioは簡単に覚えられるんじゃないでしょうか。とりあえず遊ぶには良い言語ですね。


追記:
 公式サイトにはMac OS X用のバイナリしか置いてないけど,以下のページではWin用のバイナリも落とせます。
http://www.mike-austin.com/io/



【参考リンク】
io - about
  Io公式ページ
Io プログラミングガイド
  日本語の解説サイトです
io - about - sample code
  感じを掴むにはサンプルコードを見てみると良いかと。
io - docs - talks
  プレゼン資料が2つあります

2006-08-17

B'zのライブに行ってきた

先週の日曜日にB'zのライブ「B'z LIVE-GYM 2006 MONSTER GARAGE」に行って来ました。実はライブというものに行くのはこれが初めてだったんですが,すごかった! 圧倒されました。ライブに誘ってくれたLaizに感謝です。

最初のうちは知らない曲もあって,いまいち自分が乗りきれてなかった感じだったけど,後半になったらそんなこと関係なくなりました。あー,ライブってのはこういうものだったのかー,なんで俺は今まで行かなかったんだろう?

誘ってくれた友人Laizは,初対面でいきなり「B'zって知ってる?」と聞いてくるような熱狂的なB'zファンなんだけども,その理由が分かりました。こりゃファンになるよな。稲葉さんかっこいいもん。


最近は仕事がコンスタントに忙しかったり,ネット接続の調子が悪かったりでブログ更新が滞っていましたが,これでエネルギーを充電できたのでもうちょっとがんばって書いてきます。