2009-02-04

アラビア書道の筆を100円ショップ商品でDIYした

前にアラビア語のアルファベットを勉強した勢いで,最近アラビア文化についていろいろ調べてます。前のエントリで興味を持たなかったら,一生知らなかったであろうことがいっぱいあって面白いですよ。おそらく世界にはいくつかの文化圏があって,日本はヨーロッパを起源とする西洋文化圏にどっぷり浸ってます。だからアラビア文化の視点で日常生活を比較してみることはすっごく新鮮で面白いです。

日本で書道というとなにやらストイックで精神性を重んじるようなイメージがあります。実はアラビア語にも書道があって,日本や中国の書道とはまるっきり違うものになっています。もともとアラビア書道はイスラム教徒にとって神の言葉であるコーランを記すときに,神の言葉に相応しく美しい文字を書くという目的で発達したそうな。なので見た目の優雅さ,きらびやかな装飾的書体は日本的書道とは全然真逆な印象です。ちなみに日本書道の草書体や楷書体みたいに流儀もアラビア書道はたくさんあります。
こちらのサイトでその一部が見れます。

アラビア書道

アラビア文化に興味を持った勢いで,アラビア書道もちょっとやってみたくなりました。しかしアラビア文字の独特の筆致を再現するには,アラビア書道用の筆を作らなければいけません。ということで近所の100円ショップで手に入るものでDIYしてみました。


【必要なもの】
  • 書道用の筆(軸の材質が竹のもの)
  • のこぎり(これは150円だった)
  • ナイフ(もともと鉛筆削りに使ってたもの)
  • カッター
  • 墨汁
  • 墨壷用の容器(お弁当用の小さいタッパで代用しました)

【作り方】
  1. まず書道用の筆の先端を切り落とします。用があるのは竹の軸だけです。
  2. 筆の竹軸を削って先を平べったく整えます
  3. 筆の先端の両側を削って筆の太さを決めます
  4. 外側から筆先が薄くなるように削ります


  5. 先端から万年筆のようにカッターで割れ目を入れます(モーサイカンゲンショーというやつで墨を吸いやすくするため)
  6. これで筆は完成。墨壷はなかにティッシュを2枚ほど丸めて入れて墨汁を染みこませます。墨汁を直接つけるのではなく,何かに染みこませたのを筆に吸わせるのが良いみたいです。

  7. 終了!


最後の写真に写ってる二本目の筆は天然の竹を拾って作ったものなんですが,苦労して作った割にはいまいち書き心地が良くないです(涙)。今回は道具作りまでで実際に書くのは次回以降にしたいと思います。ってか筆作りまででちょっと疲れちゃったのよ。。。



【参考】
アラビア文字を書いてみよう読んでみよう―アラビア文字への招待
 アラビア文字や筆の作り方はこの本を参考にしています。
はじめてのアラビア語 (講談社現代新書)
 アラビア語の入門はこの本がとっつき易くてよかったです。挨拶などから紹介してくれます。
アラビア・ノート (ちくま学芸文庫)
 アラビアの人たちと一緒に暮らしてフィールドワークをした著者のアラビア文化紹介本です。一人称で書かれていて分かりやすくアラビア文化を身近に感じられます。

写真でイスラーム
 実際にアラビア書道をやっている方のブログです。アラビア語の新年の挨拶なんかとっても美しくてびっくりしました。アラビア文化も紹介されていて興味深いです。

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